9月15日の記者会見はアメリカでも報道されているはずだと思い、ビック氏にメールを送ったら、アメリカでは報じられておらず、どこにも記事が見当たらないと言われました。同じ頃に韓国の合同参謀本部が発表した分析結果も見当たらないといわれたので、私が探したところ、オリジナルの記事の半分程度の英語版記事が見つかりました。額賀氏の記者会見はむしろ韓国のメディアが多く報じていますね。日本のメディアはすでにニュースとしての価値を失ったと考え、報じないのではないでしょうか? 額賀氏は、幹事社から質問があったので答えたと記者会見で述べています。メディア側もまったく知らないではすまされないので、一応質問して記者会見を開いた記録だけ残し、報道はしないという程度の対応でしょう。
とにかくも、額賀氏やMD推進者たちは、北朝鮮のミサイルが恐ろしいということを国民の条件反射にすることに成功しました。地に足がついていない防衛論は危険なのですが、往々にして国家は危機感を使って国民を動かそうとします。ヒトラーがユダヤ人が危険だと叫んで独裁国家を作った事例は典型的です。
ミサイルの種類が本当に分からないとすれば、2ヶ月かけて解析しても、現在の技術ではミサイルの種類を特定できないことになります。つまり、ミサイル攻撃事態においては、何だか分からないミサイルに向けて迎撃ミサイルを撃つというわけです。私たちは、これで命中が期待できるのかという問題に目を向けざるを得ません。対抗策としては、敵のミサイル1発についてこちらは2〜3発を撃ち、命中を期するという方法しかないでしょう。しかし、元々命中率が悪いものを沢山撃っても、すべて当たらないことも考えられます。それに、北朝鮮は同時に多数のミサイルを撃つことで戦果をあげようとすることになります。その場合どうするのかは、MD推進者たちも考えていないようです。(スパイク)
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