投稿ありがとうございます。まず、ご返事が送れたことをお詫びします。先日から、パソコンのメモリとストレージ増設をやっていて、メールのチェックを怠っていました。このため、今日になって、ようやくメールが届いていたことに気が付いた次第です。
こういうタイプのミサイルを見るのは初めてでした。しかし、これは多分本物だと思います。
以前から、化学兵器の運搬方法については疑問も感じていました。サリンのような化学剤を大量に散布するには、通常のミサイルでは不可能なのではないかと思えたのです。単に弾頭を爆発させたのでは、薬剤の大半は焼失し、効果を生めません。何か別の運搬システムが必要だと思っていました。
ビデオ映像中のミサイルは、筒型の大きな弾頭で、ここに化学剤と多分、かなり単純な散布システムが収まっていると考えてもおかしくありません。
ミサイルは北東方向に向けて撃たれたようにも見えます。北半球にあるシリアでは太陽は東から昇ります。ミサイルを立てたときに、ミサイルの影はトラックの運転席後部に見えません。光はトラックの横から当たっているわけすが、トラックの手前側に影があるので、光はトラックの向こう側から来ているように見えます。はっきりと確認できる影がないので不確かですが、この推測はある程度は当たっていると思います。
米政府の説明では、最初の攻撃は午前2時30分で、その後4時間に、12ヶ所に化学兵器攻撃が行われたということです。ダマスカスの当日の日の出は午前6時00分です。最後の方の攻撃を捉えた映像だとしてもおかしくはありません。
弾着地点にめり込んだ残骸の写真は、私は見ていません。
なぜ、こんな場面を反政府派が撮影できたのか。やはり、化学兵器を使ったのは反政府派なのではないかという疑問についても考える必要があります。
その形状からして、ミサイルの射程はかなり短いと推定されます。明らかに単純な固体燃料型で、誘導装置もなく、流線型のボディも持っていないミサイルは、大して飛ばないと考えるのが妥当です。だから、これは攻撃された現場にかなり近い場所で、そこに反政府派がいてもおかしくないと考えられます。シリア軍が反政府派に撮影されるような場所から化学兵器を撃つわけがないという意見には説得力がないということです。
もっとも、政府軍も反政府軍も似たような服装なので、この映像だけからは断定はできないということになります。しかし、他の証拠を補完することはできます。 |