北朝鮮、核爆弾5、6個所有は誤報

2006.9.27

 最近、韓国メディアで北朝鮮の第1外務次官・姜錫柱氏の手記が報じられて話題になりました。これは、アメリカの北朝鮮研究家・ロバート・カーリン氏の講演で明らかになったものでしたが、実はカーリン氏が北朝鮮の状況を分かりやすく説明するために作った架空の話だったことが明らかになったのです。もちろん、カーリン氏は講演で「架空の話」と断った上で聴衆に説明していました。元の記事を配信したのは連合ニュースで、締め切り時刻の関係でカーリン氏に確認を取れないまま配信してしまったということです。「他に抜かれると困る」というメディアの弱点が起こした誤報でした。

 私は朝鮮日報に2回に分けて掲載された手記の後半を読みました。誤報と分かった段階で前半を読もうとしましたが、すでに削除されており、見逃してしまいましたが、後半に重要な部分がかなり含まれていました。一読した印象では、若干変な感じを受けました。理由は分かりませんが、どことなくしっくり来ない気がしたのです。それが翻訳の問題から来ていることも考えられ、記事を保存するだけにしました。問題となったのは、以下の部分です。

もはや、わたしたちには後戻りする可能性はない。五つあるいは六つの核兵器くらいのところで止められたなら、再び戻ってくる道もあったかも知れない。わたしたちは核保有国であり、それをあきらめる理由はなく、またあきらめることもできない。

 手記の内容はカーリン氏の推論を姜錫柱氏の手記の形で書いたもので、場合によっては当たっているかも知れませんが、確認された事実ではありません。

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