バクバでイラク・米合同軍が市街戦

2006.11.20



 ワシントン・タイムスによると、イラク南部の北部(Baquoba)で、市街戦が起きた模様です。イラク軍と米軍がスンニ派の武装勢力と交戦しました。自動小銃とRPGが飛び交い、イラク警察によると、少なくとも18人が死亡、19人が負傷しました。米軍には死者も負傷者も出なかったと発表されています。しかし、戦闘の内容は詳しく報じられてはいませんが、数時間続いた模様です。イラク軍の死傷者が発表されれば、米軍がどんな役割と果たしていたかが推測できます。イラク軍だけに損害が出たのなら、米軍は米国内の世論に配慮して、積極的な戦闘をしなくなっている可能性が考えられます。イラク警察が発表した死傷者数がイラク軍のものなのか、民間人のものか、両者を含んでいるのかにより、推定結果は異なってきます。

 バラド(Balad)でも、ここ数週間テロ事件が増加しており、スンニ派の支配地域の治安はさらに悪化しているようです。最近の心配はイラク南部でもテロ事件が増えていることで、シーア派の中にもアメリカに反発する勢力が増えています。どの道、シーア派も反米なのは間違いなく、今後、こうした事件が増えることは容易に予測できます。同盟軍の数が減り、シーア派の反発が増加することで、米軍はいよいよ大変な時期を迎えます。

CIA製作のイラク地図
右クリックで地図を拡大できます。
この地図でバクバは「Ba'qubah」と表記されています。

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