マリキ首相が６ヶ月でイラク軍は治安権限を受け取れるレベルになると発言しました。しかし、この意見に同意する人はいないでしょう。１年、２年、３年……いくら時間をかけても、十分なレベルに達するとは考えられません。先月29日のレポートに書いたように、イラク軍の訓練にはさまざまな矛盾が存在し、解消しがたい状態だからです。
military.comによると、１日、米軍のヘリコプターに支援されたイラク軍がバグダッド市内のファデル地区（Fadhil）で捜索を行い、機関銃やライフル銃で武装した武装勢力の容疑者を逮捕しました。その結果、43人の容疑者を拘束。イラク軍が２人死亡、４人負傷。イラク市民２人死亡、７人負傷という結果でした。ファデル地区は、イラク議事堂や米英の大使館があるために警備が強化されているグリーン・ゾーンから1.6km足らずの場所です。これが今のイラクの現状です。また、43人という逮捕者が本当に武装勢力なのかも気になるところです。イラク軍がアメリカにいい顔をするために、無関係な者を逮捕して、数字だけあげている可能性を考えてしまうからです。
