新年明けましておめでとうございます。

2007.1.1


 今年もよろしくお願いします。

 しかし、昨夜聞いたニュースは、あまり良くないものでした。サダム・フセインの処刑の際、執行人が「ムクタダ・サドル師」の名前を叫び、フセインが「雑魚が」と応じたといいます。最後まで宗派抗争の結果を強調する結果となりました。そして、この映像が放映されたことから、以後、この映像がプロパガンダに最大限利用されていくと考えられます。

 フセインの遺体は一族に返還され、埋葬されたということです。スンニ派にとって、彼の墓は他のイスラム教の聖人と同等の扱いがなされる危険性があります。フセインはすでに戦時捕虜ではなく、この裁判はイラクの国内法による裁判であるため、遺体の扱いはイラク政府に任されています。戦時捕虜の遺体の処置法には関係がないので、こうなったのでしょう。ちなみに、東京裁判の場合、処刑された被告の遺体は火葬されましたが、遺灰は東京湾に捨てられました。ジュネーブ法に準拠した場合、こうした処置は許されませんが、東京裁判は設置の手続きからして曖昧だったため、こうしたことが可能になったのです。

 近く、ブッシュ政権は意味のないイラク増派政策を発表します。2万人前後の増派となりそうです。どのような決定になるのかを待ちましょう。

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