ソマリアのメディア封鎖命令は解除

2007.1.17



 ワシントン・ポストによれば、エチオピア軍は数週間以内に撤退することを望んでおり、そのあとはアフリカ諸国が派遣した平和維持軍に任せたいという意向です。しかし、今のところマラウイとウガンダ しか軍の派遣を約束していません。こうなったら、アメリカとヨーロッパは派遣を承諾しそうなアフリカ諸国へ援助金を出すなどして、派遣を促進するしかなさそうです。アメリカはケニアに援助金を約束したようです。

 WP紙の別の記事によるとラジオ局とアルジャジーラの封鎖命令は、イスラム主義者を支持するために未確認の記事を報じたという理由だったようです。しかし、この命令は、案の定、地元と海外のメディアからの批判の嵐を生み、解除されました。私が知る限りでは、日本のメディアはこの事件が「報道の自由」に関わる問題だったにも関わらず、まったく報じていません。当然、日本政府にソマリア政府に警告を発するべきだという、国民からの動きも起こらないわけです。こうした外向的措置も大事なのに、自衛隊を海外に派遣することが日本の政治のトレンディとなってしまっています。十分な外交能力を持った上での海外派遣なら安心できる余地がありますが、そうした措置の基盤となるべき基本的人権に関する意識を持たない政府に何の期待ができるでしょうか。

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