イラクで強姦殺人の軍曹が司法取引

2007.1.19



 military.comによれば、イラクで少女を強姦するために、彼女と家族を皆殺しにした5人の米軍兵士(1名は現在、元兵士)の1人、ポール・E・コルテス軍曹が司法取引に応じ、他の被告に不利な証言をする代わりに減刑を手に入れました。

 統一軍規法典では計画的殺人と強姦は死刑があり得る罪です。しかし、この司法取引でコルテス軍曹の死刑はなくなったとみられます。昨年11月17日のレポートで私は、バーカー技術兵が司法取引したことで、コルテス軍曹の極刑は避けられなくなったと書きました。今度は、尻に火がついたコルテス軍曹が司法取引に応じたというわけです。これで主犯のスティーブン・D・グリーン元上等兵の極刑がより確実になりました。犯行を思いついたのはグリーンですし、犯行現場でも彼が中心的な役割を果たしたことが、他の被告の証言で明らかになっています。司法取引制度は、こうやって事件の中心人物を確実に有罪にするために使われます。これは、アメリカの法廷では有罪にするには確実な証拠が必要だからです。イスラムの法廷で裁けば、彼らは確実に死刑になるでしょう。

 犯行が発覚したのはグリーンが人格障害で除隊になった後で、彼だけはアメリカ国内の刑事法廷に起訴されています。まだ裁判は始まっていませんが、そうなればアメリカのメディアはこの件で持ちきりとなるでしょう。どのような内容になるのか、非常に興味があります。

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