ニューヨーク・タイムスによると、先週、ジェームズ・T・コンウェイ海兵隊大将が、ロバート・ゲーツ国防長官に、イラクから海兵隊を撤退し、アフガニスタンでNATOの指揮下で活動することを提案しました。
この提案はまだ公式には討議されていません。この方針転換によって、陸軍に与えられているプレッシャーを緩和できるという賛成意見があるようです。陸軍の一部に支持者がいるものの、最終的に陸軍が支持するかどうかは明らかではありません。イラクには、約25,000人の海兵隊員がいますが、そのどれだけを移動するのかも未定です。おそらく、現段階ではコンセプトが話されただけでしょう。
こうした配置転換は、普通は勝っている場合以外は行わないものです。賛成意見は、そうした配置転換をすることで、イラクの米軍の役割も減らそうという主旨と受け取れます。多国籍軍の撤退が進む中、海兵隊も減らすことで陸軍の任務をなし崩し的に減らそうということです。そうしないと、イラクでの任務を終わりにできないということでしょう。
これはもう、この戦争に勝とうという作戦ではありません。軍から政治に戦争終結をしやすくするために働きかけているのです。これがどう転ぶかは流動的な部分がありますが、直感で言うと、あまりよいアイデアではないように思います。「アフガンで格好をつけて、イラクは退く」とできれば、アメリカにとってはよいのですが、そうとも思えないからです。