10月もテロ攻撃による戦死者が激減

2007.10.25



 military.comによると、このまま行けば、10月度のイラクでの米兵戦死者は極めて低い記録を達成します。この数字は現段階で28人を記録しています。民間人の死者は900人を下回る見込みです。ここまでテロが減った理由を考えてみる必要があります。

 死亡数が減ったのは、IED攻撃による戦死が大きく減ったことに理由がありそうです。globalsecurity.orgのデータによると、一番多いIED攻撃による死者が12人に留まりました。かつては6〜7割を占めたIED攻撃による死者が割合で見ると半数以下となったです。その他の死因も全体的に減少傾向にあり、テロ攻撃自体が少なくなったことを示しています。事件が起きる地域には大きな変化は見られません。

 問題はIED攻撃で死ぬ兵士が減った原因です。記事によれば、リック・リンチ少将はスンニ派・シーア派両方に「憂慮する市民(Concerned Citizens)」が増えたと言います。彼らは米軍に協力を申し出たイラク人で、過去4ヶ月で2万人に達したと少将は言います。記事には、IED攻撃の回数は書かれておらず、武装勢力が攻撃の回数を減らしたのかは不明です。しかし、先日オサマ・ビンラディンが武装勢力に結束を呼びかけたことから、テロ事件が減ったと推測することは可能です。すると、それはなぜなのかという疑問が湧いてきます。スンニ派武装勢力とアルカイダ系グループの内紛のため。シーア派のマハディ軍の停戦のため。米軍の増派の成果が出た。色々と考えられますが、確定的な情報はありません。今後、この真偽を慎重に考えていきたいと思います。



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