洋上給油停止はどう報じられたか
日本の洋上給油活動の終結をmilitary.comが報じました。特に批判めいた指摘はなく、事実関係を淡々と紹介しているだけ、むしろあっけない印象を受けました。日本で騒いでいるほど、アメリカでは大きな出来事とは考えられていないようです。
記事には、任務が終了した理由、福田総理の反応、石破防衛大臣のコメント、日本の対テロ活動の経歴などが並んでいます。さらに、新テロ法による変更点が次のように紹介されています。
新しい派遣は、テロリズムや武器密輸に関係している恐れのある船の監視と査察を行う艦船への燃料と水の補給に限定されるであろう。アフガニスタン国内の兵士の活動と直接的に関係する連合軍の艦船への補給は行わないであろう。
特に大きな事実誤認などはなく、比較的正確に報じられているという印象です。こんなもんだということです。日本国内ではとかく細かい議論をしがちです。洋上給油を止めれば、アメリカの怒りを買い、北朝鮮問題も何もかも上手く行かなくなるなどという主張は明らかに過剰です。この種の誤魔化しの議論は戦後の防衛政策の特徴です。もうこうした議論は止めて、合理的な議論へ転換する必要があるのですが、自民党や公明党にはその気配が感じられません。これを止めない限り、日本の国防が自立する日は来ないでしょう。