海兵隊が耐地雷装甲車MRAPの配備数を減らす記事がすでに報じられていますが、陸軍も予定よりMRAPの配備を減らすことをMilitary.comが報じました。
駐イラク多国籍軍は当初17,000台のMRAPをハンヴィーと交換するよう要求しました。そして、米国防総省は10,000台のMRAPを配置する決定を下しました。しかし、指揮官レイモンド・オディエルノ陸軍中将(Lt. Gen. Raymond Odierno)によれば、その数は元よりも減るだろうということです。
Bloomberg.comによると、12月31日までに、イラクには1,500台のMRAPが到着する予定です。11月28日の段階で、イラクには約753台のMRAPがあります。国防総省によると、海軍と空軍をも含めたMRAPの要求数は15,374台で、契約上にあるのは8,815台だということです。米議会と国防総省は2008年5月までに少なくとも8,000台のMRAPをイラクに送る予定です。オディエルノ中将はイラクの旅団と大隊の指揮官にMRAPの必要数を報告させているところで、最終的な数を決定するのに数ヶ月かかる見込みです。
オディエルノ中将の話から考えると、17,000台ものMRAPは発注されないでしょう。まだ最終的な数は分からないとはいうものの、記事はMRAPの欠点をあげています。扱いにくく、オフロードや狭い場所で使えず、多くの橋を渡れないのです。私は他にも欠点があると思います。この車はほとんど移動のためにしか使えず、車高が高いために重い装備品を背負う兵士が飛び降りるたびに膝を痛め、乗り込むには戦友の手助けが必要だからです。元々、工兵用の装備品を使うと聞いた時から、こうした欠点があるのではないかと予想し、前述の記事でもそれに触れていました。今になって、こんな欠点を知らされてもという気がします。あれば便利なこともあるけど、常用できる装備品ではありません。国防総省があんなに宣伝していたMRAPはこんなものでした。
それから、別のニュースを簡単に紹介だけしておきます。イラク戦争に関する米国民の意識に変化が見られます。AP通信と調査会社Ipsos Insightの世論調査が明らかにしたというmilitary.comの記事に注目して下さい。今年行われた増派がイラクを安定させるのに役立ったという質問に対して、50%が「いいえ」と答え、47%が「はい」と答えました。3ヶ月前に「はい」と答えたのは36%でしたから、最近の状況に対して世論が若干安心している様が見て取れます。他の質問に対する回答もそうした傾向を示しているので、是非お読みください。