military.comによれば、トルコが再びイラク北部を空爆しました。今回は事前にアメリカに通告があったということです。
この爆撃は土曜日の午後、30分近くに渡って行われ、その後砲撃も行われました。戦闘機が侵入した距離や、砲撃した場所は公表されていません。イラク北部の保安部隊によると、空爆はダフーク(Dahuk)の北75マイル(約120km)に対して行われました。犠牲者は報告されていません。これでトルコ軍が認めたイラク領内への攻撃は3度目となります。
詳細が分からないので、今回の攻撃がどういう意図で行われたのかは分かりません。しかし、今後もこうした攻撃が恒常的になる段階に来たのは間違いがありません。問題はこれに対してPKKが何をするかということです。先日のような越境を撃退されるだけで終わるのか、トルコ領内で大規模なテロ攻撃を行うのか。それによって、トルコが方針を変更し、大規模な地上軍を送り込む決断を余儀なくされるのか。それによって、イラク状勢がどう変化するのかが問題です。日本のメディアは戦闘の規模が小さいので、この事件をほとんど報じないでしょう。しかし、将来大きな戦争に発展する恐れがある紛争は状況を逐次追いかけていくことが、見誤りを防ぐ唯一の方法です。