強姦殺人事件でコルテス軍曹が司法取引

2007.2.22



 military.comによると、マハムディヤで第101空挺師団の隊員が少女を強姦し、家族と共に殺害下地軒で、ポール・E・コルテス軍曹が有罪を認めました。司法取引を行ったことでコルテス軍曹は死刑を免除される可能性が出てきました。

 供述によれば、ジェシー・V・ スピルマン上等兵、ジェームズ・P・ ベーカー技術兵、除隊済みのスティーブン・D・グリーンが事件を共謀で行ったことを認めました。ベーカーが少女を強姦する間、コルテスが身体を押さえつけていました。コルテスも少女を強姦し、その後グリーンが彼女と彼女の家族を殺害しました。その時、コルテスは見張り役を務めていました。その後、彼らは家に火を放ち、自分たちの服も燃やし、スピルマンが凶器のAK-47を運河に投げ捨てました。彼らは暴徒の仕業に見せかけるつもりでした。彼らは軍紀に違反して事件当時飲酒していました。コルテス軍曹は供述の間に泣き崩れ、裁判長は休廷したとのことです。

 被告の中で階級が一番高いコルテスがどれくらい重い刑に処されるのかは非常に気になるところです。グリーンは直接殺害した張本人でその罪は説明するまでもありませんが、最も上位の下士官にどれだけの責任を課すのかが気になります。司法取引は捜査では明らかにならなかった事実を被告が供述することで、刑を少し免除するものですが、この事件ではそうした重要な情報は少ないのではないかと思われます。どれだけ刑を免除されるのかが気になるところです。アメリカの軍事裁判では陪審員(全員が軍人)は有罪無罪の判定だけを行い、刑の程度は裁判長が判例に基づいて判断します。刑の程度は軍の姿勢が問われる重要な要素です。

 
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