military.comによれば、スイスがリヒテンシュタイン公国の領土を侵略しました。
スイス陸軍の1個中隊が夜間訓練中、道に迷ってリヒテンシュタイン側に1マイルほど入り、本土に戻るまでライフル銃を持ったまま彷徨を続けたとのことです。170人のスイス軍は弾薬は持っていなかったものの、リヒテンシュタイン側は侵入にまったく気がつかなかったとのことです。リヒテンシュタインの人口は34,000人です。リヒテンシュタインは永世中立国で、1868年に陸軍を廃止しました。ただし、防衛はスイスが代行しているので、完全な非武装ではありません。両国とも、今回の事件を穏便に済ませる方針です。
笑い話ですが、領土が陸地でつながっているという感覚を日本人は持っていません。だから、周辺でちょっとした事件が起きるとすぐに大騒ぎする傾向があります。これはアメリカ人が本土に対する攻撃に過敏になのに似ています。何のためにその事件が起きたのかを詳しく検討するのではなく、事件が起きたことに反応して感情的に盛り上がる。こういう人が多すぎるのが問題です。的確な防衛体制を持つためには、こうした反応は実は障害になるのです。