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元IED対策担当大将、展望を語る

2007.3.8



 military.comによれば、IED対策の責任者だったモンゴメリー・メイジス退役大将がIEDについて述べました。その中には、イラク戦を考える上で重要な数字が含まれていました。

 自動車爆弾とIEDはイラクの多国籍軍死傷者の約65%に及びます。死傷者と死者の比率は9対1です。ベトナム戦争では2対1、朝鮮戦争では2.5対1でした。1人の死傷者を出すために、かつては3個半のIEDが必要でしたが、現在は4〜5個に増えています。IEDを1個設置すると300ドルの報酬がもらえるので、失業中の若い男性にとっては魅力的な仕事になっています。IEDに関する情報提供が増えています。2006年9月までに4,250件の助言がありましたが、10月にはその数は7,467件まで増し、2007年1月には10,070件の助言が提供されました。

 メイジス大将は装甲の強化などをIED対策としてあげていますが、いくら強化しても完全にIEDを防ぐことはできません。また、寄せられる情報が増えていると言っても、結果としてIEDによる死傷を防げていないわけですから意味はありません。1人死傷するのにIEDが4、5個という数字はIEDが仕掛けられる数が増えていることを想像させます。メイジス大将は予算の増加もあげていますが、これも大きな力にはなりません。過去、植民地独立運動の過程で行われたテロの内容を思い出せば、それが容易なものではないことが分かります。死者よりも負傷者が相当に大きいのも当然なのです。メイジス大将のインタビューから分かるのは、未だにIEDに対する対応が十分でないということです。多分、今後も改善はされないと思います。

 今日は掃討作戦に関する報道はありませんでした。逆に、アメリカンコミックのヒーロー、キャプテン・アメリカが最終話で狙撃されて死ぬらしいという、重要度の低いニュースが報じられています。

 
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