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横田基地で作戦即応態勢監察が行われる

2007.3.10



 military.comによると、3月6日に横田基地で韓国から民間人を退避させる訓練が行われました。

 群山(クンサン)空軍基地から飛来したハーキュリーズC-130には、民間人の役割を演じる乗員が多数乗っており、赤ちゃんのためのミルクやおしめが欲しいと要求し、横田基地の隊員に実際に起こる状況を体験させました。この訓練は韓国有事を想定していますが、目的は作戦即応態勢監察であり、直ちに朝鮮半島で有事が起こると米軍が考えているわけではありません。

 日本でこの訓練を報じたメディアはあったのでしょうか? 私には記憶はありません。日本のメディアにとってはこの訓練は報じるに値するものだと思います。訓練とはいえ、韓国有事の際に避難民を輸送する内容なのですから。日本が韓国有事の際に活用されるのは当然予測されますが、具体的にどのような状況が考えられるのかは、あまり報道の対象になりません。記者にとっても、米軍がどのような状況を想定しているかを見るのに最適であるように思われます。

 韓国で有事が起きた際は、負傷兵が大量に日本に運ばれます。米軍の医療体制は、作戦区域、戦域内、戦域外、本土に分けて考えられています。だから、ベトナム戦争の時、日本は戦域外の医療地域として活用されました。映画「プラトーン」のバーンズのモデルになった下士官は、日本人看護婦の恋人がいたといいます。朝鮮有事の場合、日本は戦域内、戦域外のどちらになるのかが少し気になります。米軍が「日本も攻撃を受ける恐れがあるので治療はグアムで行う」と考えるのか、私は確認したことはありません。こういう風に興味を発展させると、面白い記事が書けるように思うのです。

 
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