開戦4周年で反戦運動が行われる
military.comがイラク反戦運動が米全土に広がっていると報じています。イラク侵攻が2003年3月20日に開戦したことにちなんで、全土でデモ行進などの抗議行動が行われました。オレゴン州ポートランド市では15,000人が参加する抗議行動で警察は群衆に対して催涙スプレーを使いました。このほか、サンフランシスコ、ニューヨーク、シアトル、その他の地域で抗議行動が行われたことを報じています。イラク侵攻以来、3,200人以上が戦死しました(負傷者の数はこの9倍と言われます)。イラク人の死者数は54,000人以上と推定されています。
今日は時間がないので簡単にまとめます。私はまだ米国内でのイラク政策への反対運動は小さいと思っています。先日どのメディアだったか忘れましたが、「イラクが以前よりも治安がよくなったと思うか?」という問いに対して、半数を少し超える人が「はい」と答えているのを目にしました。もちろん、これはアメリカのメディアです。私は最初からイラク侵攻には勝利はないと考えていましたが、2003年の時点で勝てると信じていたアメリカ人はかなりいました。日本人にもそういう人はかなり多く、そう言う人はテレビやインターネットの中で数多く見かけました。私は彼らが自信たっぷりなのが困り物だと思っていました。どう考えても根拠のない理由でアメリカの勝利を信じているとしか思えなかったからです。
いま、そういう人たちにやってほしいのは、自分がどこを間違えたのかを真剣に考えることです。当時、アメリカが勝てると信じた理由を紙に書き出して欲しい。そして、そのどこが間違っていたのかを納得がいくまで調べて欲しいのです。いまそうしないと、あなたは今後も同じ間違いを繰り返しますよ、と言いたいのです。逆に言うなら、こういう行動すらしない人は戦争についてなにかを主張すべきではありません。あなたが自分の言葉で誰かが死傷するのを気にしない冷血漢ならともかくも、当たり前の人間の心を持っているのなら気にかけるべきです。それがあなたの国際情勢を見る目を豊かにするのです。