毎日新聞が、3月29日から4月1日のソマリアでの戦闘で少なくとも1,086人が死亡し、4,300人以上が負傷したと報じました。ほぼ同じ記事をワシントン・ポストも報じています。
毎日新聞は戦闘が起きた時にも事件を報じており、ソマリアへの関心の高さを感じさせます。4月2日付けの記事で、私は「全体として不自然な印象が残る記事です。」と書きました。直感的に記事を読んだ時に、損害はもっと大きな感じがしたからです。今回の報道でやっと正確な状況がつかめたという感じがします。もちろん、今回の記事でも情報として不完全である可能性もあります。しかし、当初報じられた数よりもかなり多かったことは確認できます。
イスラム法廷会議の武装勢力はすでに市の南部を支配し、エチオピア軍はそれを攻撃しようとして民間人多数を殺傷したわけですから、エチオピア軍に守られているソマリア政府に対する住民の怒りが高まり、熾烈な戦いへ発展するのは間違いありません。一番心配していた状況になってしまいました。今後、政府派と反政府派に別れて激しい戦いが続くでしょう。国際社会の関心も低く、積極的に関与しようという国はありません。危険が認識されるのは、アルカイダがイスラム法廷会議に本格的に関与していることが明らかになった時でしょう。今でもすでに対処が遅れているのですから、この時に危険が認識されても遅すぎます。