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歴史街道

オハイオ在住者がアルカイダと関与か

2007.4.13



 連邦大審問はオハイオ州在住のクリストファー・ポール(Christopher Paul・43歳)を、海外やアメリカ国内の行楽地や軍施設を遠隔操作の船や航空機で爆破しようとした罪で起訴しました。この事件の捜査はFBIが中心となり、4年間にわたって行われました。

 ポールは1990年末か1991年早期にパキスタンでアルカイダにはじめて接触し、1991年半ばには参加していたとされます。その後、アフガニスタンで訓練を受け、後にドイツで仲間に爆弾の作り方を教えました。その後、帰国してコロンバスにあるモスクで武道を教えました。1990年11月に、ポールはドイツの仲間に1,760ドルを電信送金し、彼の家からはファクシミリやアルカイダの指導者や協力者の名前、電話番号、接触情報が発見されたということです。1999年3月から2000年1月の間に、ポールとドイツの協力者の間では、44回の電話連絡が確認されています。ポールは、コロンバスの住居をレーザー式距離計、夜間暗視装置、爆発物に関する文献、遠隔操作の機材とサバイバル用品を保管するために使ったとされています。しかし、彼の所持品からはクロスボウ(ボウガンともいわれる銃に似た形の弓)と金属製のダーツ以外、爆弾や武器に関するものは発見されておらず、いかなるテロ事件に関わった証拠も発見されていません。クロスボウはアメリカでは狩猟に使われることもあり、通信販売でも売られています。また、特定の個人や施設など攻撃目標に関する証拠は示されていません。

 起訴の内容は若干の矛盾を含んでいるように見えます。ポールの弁護士もコメントを拒否しており、情報がまだ十分ではありません。この段階で弁護士がコメントしないのは特別なことではなく、状況を見極めている段階と考えられます。

 これが報じられた頃、イラクの議会で爆弾事件が起こりました。1人を逮捕しても別の者がテロを繰り返すいたちごっこになっています。これは今後とも繰り返される覚悟をしておく必要があります。特に、世界的に拡大することに注意が必要です。

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