新型ミサイルの話がどんどん拡大しています。韓国の聯合ニュースが、4月25日の朝鮮人民軍創建75周年記念パレードで確認されたという北朝鮮の新型ミサイルをワシントンの軍事筋が認め、イランで発射実験が行われた可能性があると報じました。
入ってきた情報を見る限り、この新型ミサイルは既知のノドンBではないかという疑いが強まります。当初、5,000km級と報じられたのが、聯合ニュースでは2,500〜4,000km級へとトーンダウンしました。産経新聞はまだ5,000km級としていますが、読売新聞は4,000km級としています。これで、射程に関して新型ミサイルはノドンBとほとんど同じになりました。新型ミサイルと同様にノドンBもSSN−6系統のミサイルです。さらに、イランがノドンBを2006年1月17日に打ち上げテストを行ったことは、すでに公表済みのビック氏のレポートで明らかにされています。このレポートは2006年4月からインターネット上で公開されており、このサイトでも取り上げています。つまり、何も目新しくない情報なのです。
これでノドンBがパレードに参加していれば辻褄は一応合うのですが、ビック氏はノドンBはパレードには参加していないと言っています。だから、今回の報道は謎なのです。military.comやワシントン・ポストには、今のところ新型ミサイルの記事は載っていないようです。日韓だけで報じられているというのも奇妙です。誰かが北朝鮮の脅威を煽るために偽情報を流しているのか、とんでもない誤解が生んだ間違いなのか…。