ワシントン・ポストが最近始まった掃討作戦「アローヘッド・リッパー」の詳細を報じました。米軍とイラク軍の連合軍約1万人が、バクバ(Baqouba)で掃討作戦を行ったことが書かれています。作戦の結果、41人の武装勢力が殺害され、米兵1人が死亡しました。また、IEDの材料の隠し場所を見つける成果があがりましたが、関係のない家を空爆するミスも起こりました。
今回は武装勢力が逃走できないようにバクバを包囲し、包囲線上で武装勢力を殺害、逮捕するように計画されました。これまで掃討作戦を行うと武装勢力が逃げ、作戦終了後に舞い戻って来るという問題がありました。それを防ぐための方策です。この結果、救急車に乗って逃走を図った武装勢力6人を逮捕しました。
しかし、この計画はうまく行かないでしょう。武装勢力が逃げるのを阻止しても、外部から流入するのは止められないからです。これまでに米軍やイラク軍が殺した武装勢力の数を足していくと何人になるのかは知りませんが、膨大な数になるはずです。それでも武装勢力はいなくなりません。穴が開いたバケツに水を注いでも無駄です。軍事的にはこれ以上の進展は望めません。政治的に大きな動きが起こり、事態が好転することしか望みはありません。