昨日、レイモンド・オダイアノ中将が「イラク軍が増強・改善されれば、米軍の一部は来年春に撤退できるかも知れない」と言ったことが報じられたばかりですが、military.comは、イラク軍の実力について疑問を示した米軍指揮官たちの意見を紹介しています。
バグダッド北部の作戦指揮官、ミック・ベンドナレック准将は、イラク軍は弾薬不足で、まったく役に立たない、と主張します。イラク南部の作戦指揮官リック・リンチ少将は、米兵の数が武装勢力を排除する地区に配備するに少なすぎるので、イラク軍を増強する必要があると主張します。
この記事を読んで、アローヘッド・リッパー作戦の失敗は確定的だと感じました。イラク軍の育成はかなり前から行われており、進歩したという情報が出たと思えば、不十分だという情報が出ることが繰り返されてきました。今回も同じパターンの繰り返しです。それもオダイアノ中将の希望的観測は1日しか持ちませんでした。弾薬や武器をイラク兵が生活のために横流ししていることも、いまだに改善されていないようです。これで、今年の増派が失敗に終わることも確定的となり、8月に行われるという米議会への報告は悲観的な内容となることは間違いありません。来年春の一部撤退も夢のまた夢でしょう。