military.comに、以前に紹介したハンヴィーの横転に対する対処訓練の成果が掲載されました。
この訓練はHEAT(Humvee Egress Assistance Trainer)といい、負傷者がいない状況から、1名以上の負傷者や意識不明者がいる状況までを訓練します。記事には衛生下士官の体験談が載っており、訓練のお陰で搭乗者が一瞬たりとも躊躇わずに、横転に対処できたと言います。負傷者の減少を示す具体的な数字は記事に書かれていませんでした。
本当に効果があるのかは、もっと多くの実例を調べ、成果を数値化しないと何とも言えないのでしょうが、兵士が横転に動転することはなくなったらしいとは分かります。また、軍のお手盛り記事のような気もします。HEAT訓練は、しないよりはましという程度のもので、問題は自爆攻撃やIEDによる被害を減らせないことです。最近、バグダッドで自爆攻撃でイギリス兵士が死亡し、アフガニスタンのカブールでも輸送隊が自爆攻撃を受けて、民間軍事会社の警備員が死亡しています。下院復員軍人委員会が軍のPTSDの評価システムの見直しのために議会聴聞会を開こうとしているという報道もあります。IED攻撃で負傷することがPTSDを生じる原因の一つであることは、すでに否定する人はいません。IED攻撃を防げれば一番よいのですが、抜本的な対策がないのが問題なのです。