ワシントン・ポストによると、アフガニスタンのカンダハルでカナダ軍兵士6名とアフガニスタン人の通訳がIEDによる攻撃で死亡しました。記事によれば、2001年のアフガン侵攻以来のカナダ軍の戦死者は、この事件で66人になりました。アフガンでは、408人の米兵士と、63人のイギリス軍兵士、114人のアフガン以外の民間人が死亡しています。カナダの世論は半数から3分の2の国民が、アフガン撤退を支持しています。
今回の事件では、IED一発で7名が乗った車両を一瞬で破壊しています。この種の事件はすでに何度も起きていますが、イラクで培われた手法が中東全域に広がり、定着していることが窺えます。また、タリバンが攻勢を増していることも窺わせます。
カナダの世論は撤退の方向に傾いています。誤った任務であり、目標を達成しないという認識が、カナダにも広まっているようです。おそらく、近い将来、カナダも対テロ戦における自国政府の立場を考え直すことになるでしょう。アメリカにとって、隣国が戦列から離れるのは痛手です。それにしても、アルカイダを掃討するという目的が脇に押しやられ、一度は倒したといわれたタリバンと戦っていることについて、アフガンに駐留している軍はどう考えているのでしょうか。アメリカが日本にアフガンの作戦への協力を要請していることから、頭数が足りなくなっているのは明白です。参院選後、日本政府がどうするのかが気になります。