イラクの国家治安担当顧問モワハク・アルルバイエ氏が、イラク軍が今年末までにイラク全土の治安を手中に収めるのは難しいと、AP通信のインタビューに対して述べたとmilitary.comが報じました。今年4月、マリキ首相は今年末までにイラク軍とイラク警察がイラク全土を掌握し、米軍や多国籍軍から治安権限を返還されると述べていました。
問題点として同顧問は、武装、装備、徴用、訓練に障害と課題があり、問題解決は訓練と装備、脅威のレベルに依存していると述べました。そして、問題が改善される見込みについては、数ヶ月単位でも討議をしていない状況だといいます。
もはや笑うしかないほどイラクの治安状況は闇の中です。実状を言い表す情報と政治的に色づけされた情報の両方が入り交じり、訳が分からないほどです。それでも、我々は妥当な線を見いだしていかなければイラク状勢を判断することはできません。年末まではすでに半年を切っています。イラク軍と警察の態勢がこの短期間に整うわけがありません。これまで何度もイラク軍は前進と後退を繰り返してきました。独立して行動できる部隊が増えては減るという具合でした。普通の国なら、すでに何らかの結果を生んでいてもおかしくない時機です。
もう多くの説明は要さないでしょうが、イラクの治安回復は絶望的なのです。