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武装勢力が兵士家族を脅迫か?

2007.8.17
同日13:00修正



 イラクの武装勢力がハイテク技術で妙な工作をしているかも知れない事件をmilitary.comが報じました。イラクに派兵しているデンマーク軍の親族にイラクから脅迫電話がかけられたというのです。

 数名のデンマーク兵の親族が名前を名乗らない相手から脅迫電話を受けました。ある一等兵の父親とガールフレンドは今年2月に脅迫電話を受け取りました。少なくとも10人のデンマーク兵の家族が同様の電話を受け取っています。デンマーク軍情報局は、武装勢力がデンマーク兵がかけた個人的な通話を盗聴し、電話番号を知ったのかも知れないと考えています。目下のところ、脅迫電話をかけた相手が武装勢力であるか、どのようにして電話番号を入手したのかは分かっていません。しかし、地元の通信業者から通話記録を入手することは可能だといいます。

 こんな工作が功を奏するとは思えませんが、イスラム武装勢力の特徴の一つは我々の想像を超えた方法を使うことです。だから、このような工作を行う可能性は十分にあります。戦い方が非効率でも、その中に優れた方法が出てくる場合もある訳で、米軍はそれで苦しんでいます。過去の戦史が示すのは、劣勢なグループもやりようによっては勝つことができるということです。特に、植民地解放戦争で被支配側はあらゆる手を使って支配側に危害を加えようとしました。近代軍も実は隙だらけで、完璧な防衛などできないことは歴史が示しています。このことは簡単に忘れられ、「軍備で国を守れる」と単純に信じ込んでいる人たちが後を絶ちません。どんな軍備もある程度の効果しかなく、その限界を知ることから国防を考える必要があるのです。


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