米軍人向けメディアの「ひゅうが」の評価
military.comにヘリコプター搭載護衛艦「ひゅうが」のレポートが載りました。タイトルは「日本、空母…らしきものを進水す」です。
記事の大部分はその性能に関することで、これはすでに様々な記事で報じられている者と同じです。気になるところは以下の2点です。
Japan's constitution, imposed by the United States after World War II, permits Japanese to have only "self-defense" forces.
(第2次大戦後にアメリカが与えた日本国憲法は「自衛用の」軍隊のみを日本人に許している。)
アメリカでは自衛隊はこのように認識されています。これは現在の政府見解と同じと言えますが、もともとは永遠に軍備を持たないというのが憲法創案時のコンセプトでした。
The overwhelming dependence of Japan on oil from the Middle East, with tankers having to transit long ocean distances, and the increasing Japanese political-economic involvement in the Middle East and Africa, has led many Japanese leaders to look at the utility of naval forces in a new light.
(石油タンカーが長大な海路を通らなければならないために、日本は中東産の石油に全面的に依存しており、中東とアフリカとの政治・経済の関わり合いの増加が、日本の指導者に海軍の有用性を新しい視点で見ることを強いている。)
中東はともかくアフリカとの政治・経済的関係はまだまだ未発達というのが日本人の認識だと思います。そして、日本がこれを日本近海(日本領海内と防衛上必要な日本近海の公海上)よりも遠くの場所で運用するのも、まだ国民のコンセンサスが得られておらず、法的な整備も整っていません。この記事は暗に、日本が南シナ海やインド洋、アラビア海などでシーレーンを守るためにひゅうがで対潜作戦を実施する可能性を指摘しています。それが日本人にとってどんなに抵抗があることかは、まったく理解されていません。