military.comによると、「アンバル州の目覚め」を主導したスンニ派のアブドル・サッタール・アブリーシャ部族長がIEDによって暗殺されました。自宅近くに仕掛けられたIEDが爆発してアブリーシャが殺害された後、近くでさらに自動車爆弾が爆発しました。これはIED攻撃が失敗に終わった場合に備えていたものが、誤って爆発したものと見られています。
アブリーシャとその周辺に対する攻撃は、6月以降何度も起きており、アルカイダが犯行声明を出していました(記事に詳しい情報が載っています)。今回の事件については、今のところ、どのグループからも犯行声明は出ていません。アブリーシャの一派はアルカイダの犯行だと確信しています。ラマディ警察によれば、アブリーシャは事件があった日の早朝、ラマダン月のはじまりのチャリティーとして、貧しい人々のグループを自宅に引き取りました。匿名を条件に語った警察官によれば、警察はこのグループの一人が爆弾を運んだと考えているということです。
アフガニスタンで北部同盟を指揮するマスード将軍が殺害された時、外国人記者に化けたテロリストが、カメラに仕込んだ爆弾を将軍の間近で爆発させました。こうした手の込んだ工作をアルカイダは行う能力を持っています。犯人がアルカイダのメンバーか、金で雇われた者かは分かりませんが、この手口にはぞっとします。また、アルカイダ以外の犯行も否定できません。外からは内部が見えにくいのがイスラム社会です。どちらにせよ、これでアンバル州の治安は再び不安定になりました。特に、議会報告が続いている中でのブッシュ政権に対するインパクトは激しいものがあります。