onlineで定期購読の申し込み!

代表的ニュース週刊誌
Time(英語版)

総合的国際情報誌
フォーサイト

歴史ファンなら…
歴史街道

航空自衛隊なら
Jウイング

海上自衛隊なら
Jシップス

陸戦用車両なら
PANZER

BM社事件の一部が明らかに

2007.9.22



 military.comによれば、ブラックウォーター社による車列の警護が、必要な事案だけに限定して再開しました。イラク政府の思惑はすでに崩れ始めています。マリキ首相の側近も、BW社の追求を最後までやり遂げるのは困難だと認めています。

 事件の概要が少し分かってきました。イラク内務省報道官アブデュール・カリム・カラフ少将によれば、土曜日の正午頃、ニソア街の1マイル北のマンソア(Mansour)にあるアル・ラハマンのモスク(al-Rahman mosque)の近くで自動車爆弾が爆発しました。数分後、迫撃砲弾がニソア広場(Nisoor Square)の近くに着弾し、BW社の警備員は攻撃を受けていると判断しました。彼らは4カ所の場所から滅茶苦茶に発砲し始め、11人の民間人が死亡、12人が負傷しました。最初の犠牲者は停車できなかった車の運転手で、次は彼の妻でした。目撃証言にはかなりの差がありますが、多くは警備員が疑わしい動きをする自動車に発砲し、被弾した車は炎を吹いて爆発しました。一部の目撃者は被弾していない車が爆発したと述べています。

 以上の公開された情報からは、まだ事件の全容はまったく分かりません。警備員と被害者の位置関係について、もう少し詳しい情報が欲しいところです。イラク内務省はすでに情報の整理を終えているはずですが、公開されるのはもう少し先の話でしょう。しかし、教訓として憶えておくべきなのは、地上軍の行動というのはこういうものだということです。攻撃を受けたと知った兵士は、それが攻撃が発せられた地点であるかどうかを確認しないまま、視界に入っている疑わしい目標を攻撃し続けるのです。歩兵は自分が持っている武器で、自分の周囲にある脅威を取り除こうとするものです。これがサマワに派遣された自衛隊に対して起こったらどうなっていたか、私たちは反面教師としなければなりません。

Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.