military.comによれば、ダグ・ストーン海兵隊准将(Brig. Gen. Doug Stone)は、職業教育や宗教的な啓発の教育コースにより、拘留したイラク人が武装勢力になることを防ごうとしています。
抑留者は25,000人おり、その平均年齢は35歳、50%は結婚し、80%近くが失業し、65%は非識字で、大半はスンニ派信者です。解放された抑留者の7%はやがて収容所に戻ってきます。しかし、2007年はじめから、釈放された4,000人の内、収容所に戻ったのは2%に減りました。その中に、収容所で教育を受けた者はいません。
時間がないので後は省略しますが、こうした地道な努力により、よい結果が生まれつつあるようです。この結果が示すように、失業が武装勢力を生んでいる一面があることに注意すべきです。力で押さえるよりも、この方がずっと進歩を生むことを忘れるべきではありません。戦後日本でも、占領軍に仕事をもらい、世話になった恩義を忘れない経営者がいます。その人は、占領軍は仕事を一から教えてくれたと感謝しており、経営が楽になったらできるだけ身体障害者を雇用して欲しいという彼らの要望を守り続けたといいます。情けは人のためならずと言いますが、世の中は案外こんなものなのです。囮を仕掛けて狙撃するよりは、この方がずっと期待が持てるというものです。