military.comによれば、統合参謀本部議長ピーター・ペース大将が上院議会で、「ゲイのセックスは不道徳だ」と発言しました。ペース大将は来週退役することになっていますが、春に物議を醸した自分の発言を明確にしようとして発言したようです。しかし、それは逆効果だったようです。
「偶然に同性愛であるけども素晴らしいアメリカ人が軍隊にいるでしょうか? おります。それから、私が制服を着て、それを強く認識して言ったことについて、私たちは明確にしなければなりません。そして、それは非常に単純です。私たちは国に奉仕しようとする人々に敬意を持つべきですが、国法はそうした行為を認めておらず、私が受けた教育では、神が定めた掟に反するということなのです。」
傍聴席にいた数名の反戦運動家が「偏屈屋!」と叫んだので、議長が休会を宣言し、5分後に再び開会されました。ペース大将はさらに、「結婚している同性愛者のカップルのセックスが制限されるべきだという自分の信念にかなう限り、国防総省の方針を再興する努力を支持します。私は、同性愛者のコミュニティが、私が認められないと信じる行為、異性愛者であれ同性愛者であれ、私が受けた教育においては正しくないことを除いて、国家に貢献することを認め続けるよう政策を変化させることをいとわず、その能力を持ち、支持しています」。ペース大将は、米軍の統一軍規法典が姦通と同様に同性愛者の行為を禁止しているとも指摘しました。
ワシントン・ポストが「長い答え」と形容したペース大将の発言に対して、トム・ハーキン上院議員は「非常に有害。非常に意気を消沈させる」と述べ、統一軍規法典を変更すべきだとも言いました。
完全なプラトニック・ラブの同性愛者しか認めないとは、まったく古くさい発言だと思います。今年初めから、軍隊が人材確保のために、同性愛者が合法的に軍に在籍することを認めようとする動きが出ていましたが、ペース大将の発言はそれを一気に後退させるものでした。同性愛者の入隊を合法化するなら、統一軍規法典の肛門性交罪の廃止もセットとして実施されるべきです。
ペース大将が異性愛者のセックスも道徳的に正しくないと考えても、実質的に、異性愛者のセックスは事実上、野放しです。イラク侵攻が起こった時、アメリカのある売春宿が、イラク帰還兵の先着50名を無料に、キャンペーン期間中50%割引サービスを実施しました(情報源はこちら)。国家に貢献する軍人には特別サービスというわけです。こういうのは放置されているのに同性愛者には極刑とは、ちょっとバランスがおかしいと言うべきです。
また、ペース大将は海兵隊では最初の統合幕僚議長ですが、その海兵隊で、大尉の夫(現段階では氏名は非公開)が昼食のために自宅に戻った時、妻にセックスを要求し、苦痛が生じる体位でセックスを強い、彼女が止めるように頼んでも止めず、強姦に問われているという報道もあります。妻は夫がセックスをストレス解消のために使っていたと主張しています。また、妻は彼女が妊娠7ヶ月の時に、夫に意識がなくなるまで首を絞められとも主張しています。夫はセックスをしたことは認めていますが、妻は拒まなかったと反論しています。実は、この裁判は沖縄の宜野湾市にあるフォート・フォスター、つまり在日米軍内で行われています。この事件は、異性愛者の強姦と同性愛者の愛のあるセックスと、どちらが自然で倫理的なのかという、皮肉な疑問を提示します。