ファントム・フェニックス作戦で、アルカイダの抵抗は比較的弱いことが明らかになってきました。military.comによると、かつてのアルカイダの聖域だったアンバル州は本当にテロ事件が減り、米軍兵士は退屈という“敵”と戦っているようです。アンバル州と作戦が展開されているディヤラ州とニナーワー州の3州でテロ事件が激減したというのは、画期的なことです。
昨年1月の第一週に、ファルージャでおよそ170件の「重大事件」がありましたが、12月末までに20件に下がりました。ラマディでは2007年2月のある週の198件がその年の最後の週では3件までに減りました。この地域を担当しているある中隊の指揮官は昨年10月初旬以降、発砲したことがないと述べています。
イラク国民がアルカイダのテロにうんざりし、協力を拒むようになり、テロリストが活動しにくくなったのは間違いがないようです。これがこのまま定着するのかどうかが気になります。たとえば、アルカイダがイラク人を攻撃するのを止めて、米軍だけに目標を絞った場合でも、イラク国民はアルカイダに協力をしないのか、という疑問が浮かびます。
それから、navy-times.comによれば、昨年12月19日に米海軍のドック型揚陸艦ホイッドビー・アイランド(the Whidbey Island)が、ホルムズ海峡を航行中に接近したイラン軍の小型ボートに対して警告弾を発射したことが明らかになりました。この地域で、こうした事態が確認されたのはこれが初めてです。今回の接近事件は、この事件への意趣返しであった可能性もありそうです。