military.comによると、アフガニスタン東部でアフガン陸軍が軍事作戦の主導権を取るようになるだろうと米陸軍のジョセフ・ボテル准将(Brig. Gen. Joseph Votel)が発言しました。
新生アフガン軍は2002年に創設され、アフガン国防省は今年末までに50,000人から70,000人へ増強したいと考えており、200,000万人が理想的だと考えています。米軍は70,000〜80,000人にすることを検討中です。米軍は約25,000人が駐留し、これを含めて外国の軍隊は全体で50,000人にのぼります。ざっと100,000人の軍隊がいることになります。
イラクもそうですが、アフガン軍も地元に根ざした軍隊で、先進国のように必要に応じて自由に動かすということができません。基本的にアフガン人は周辺地域のために戦おうとします。そのため、連合軍がその隙間を埋める必要があります。スティーブン・A・ベイカー中佐(Lt. Col. Steven A. Baker)が、計画立案や補給は米軍がやっていると述べている点が少々気になります。アフガン軍は結局は米軍の指導や補給がなければ動けないのかも知れません。これは、やはりアフガン軍は地元でしか活動できない軍隊の証拠のようにも見えます。
話は変わりますが、15ヶ月に延長されている米兵の派遣期間が今年の夏には12ヶ月に戻るかも知れないとジョージ・ケーシー大将(Gen. George Casey)が発言したと、military.comが報じました。また、イラクに駐留する米軍の旅団はこれから数ヶ月で20個から15個へ減らされます。
ケーシー大将の発言がその通りにならなかったのは、彼がイラクにいた頃に何度も経験しました。そのジンクスが今回もその通りになる可能性が、記事に示されています。ロバート・ゲーツ国防長官はそうなるのは年末だろうと述べているのです。さらに、米軍が15ヶ月という派遣期間について、兵士の家族から再三苦情を聞かされていることも書かれています。今回の発言がこうした不満を受け流すためであった可能性は否定できません。しかし、イラクのテロ事件が減れば、実現する可能性もあります。現在、米陸軍は増員中で、兵数が増えれば海外派遣を余裕をもって行えることになります。これで米軍は長期にわたるテロとの戦いに備えられることになりますが、戦いに勝つ決定的な力を手に入れるわけではありません。対テロ戦争は未だに不透明な世界にいるのです。たとえば、ワシントン・ポストがパキスタンのモスクで自爆テロがあり、3人が死亡、20人が負傷したと報じています。アルカイダの活動場所が変わるだけでは、戦いが意味なく続いているだけなのです。