イギリスでの首切りテロ計画

2008.1.30



 military.comによれば、イギリスのバーミンガムで、パルヴィズ・カーン(Parviz Khan)という37歳の男が、2006年にイスラム教徒のイギリス兵を殺害し、首を切断するテロを計画した件で逮捕されました。

 カーンは事件の一部始終を撮影し、公開するつもりでした。また、コンピュータ用のハードディスクと暗視装置をパキスタン・アフガン国境地帯へ送ったことも認めています。ワシントン・ポストの記事では、携帯無線機や寝袋なども含まれていたとされています。数名の共犯者が逮捕されていますが、無罪を主張している者もいます。

 この事件で問題なのは、テロ事件よりも、海外でテロ組織を支援する活動が活発に行われている事実だと考えるべきです。首を切るという犯行計画は残虐ですが、それよりも海外でテロ組織を支援する者の方が問題としては深刻です。軍隊で使用する装備品で、武器以外のものなら、割と簡単に買えます。そうしたものを送るのは、テロ組織にとって心強い味方となるでしょう。また、それ以上に「情報」を送ることは、ほとんど阻止しようがない協力方法です。戦闘技術に関する情報、軍事関連のニュースはどこにでも存在します。こうした活動の実態はほとんど明らかにされていませんが、最も知りたい情報でもあります。そして、どの程度、テロ組織の戦力となっているのかを知りたいものですが、正確に調査することはまず不可能でしょう。

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