military.comによれば、米陸軍史上初めて、女性の四つ星の将官が誕生しました。アニー・E・ダンウッディ(Ann E. Dunwoody・55歳)は、入隊33年目にして大将に昇進しました。
ダンウッディはバージニア州ベルボア基地(Fort Belvoir)の陸軍資材部(the Army Materiel Command)で、5ヶ月前から副司令官を務めていました。6月にブッシュ大統領が、彼女を対象に推薦し、7月に上院が承認していました。ダンウッディ大将は、1975年にニューヨーク州立大学を卒業して陸軍に将校として入隊し、19767年6月にオクラホマ州のシル基地で補給小隊の指揮官になり、1980年7月に物資補給士官学校に行くまで勤務し、ドイツとサウジアラビアに派遣されました。1987年に指揮幕僚大学を卒業し、ノースカロライナ州のブラグ基地で第82空挺師団の最初の大隊指揮官となりました。彼女は、殊勲章(the Distinguished Service Medal)と上級国防従軍記章(Defense Superior Service Medal)を含む多数の勲章を受勲しています。
現在、米陸軍の現役女性兵士の割合は14%です。歩兵部隊と戦車部隊のように、直接戦闘に関わる部隊に女性は配属されませんが、その範囲は過去20年間で拡大しました。米陸軍には女性の将官が21人いますが、全員が一つ星の准将です。1970年にアンナ・メイ・ヘイズが陸軍看護軍団の長として、准将に昇進しました。
後方支援部隊とはいえ、陸軍の最高位に女性が昇進したのは画期的なことです。時間の問題で、いずれはそうなることは分かっていましたが、とうとう現実になりました。性別の問題は、米軍の解決すべき問題です。女性兵士へのセクハラが多いことは、すでに知られていますし、同性愛問題もまだ未解決です。女性の大将が誕生したことは、これらの問題について一歩前進が見られることが期待されます。進歩がないように見えることでも、時代は少しずつ前進しています。それは保守的な軍隊においても例外ではありません。