パキスタン人民党が圧勝か?!

2008.2.16



 ワシントン・ポストによれば、暗殺されたレジナール・プット氏のパキスタン人民党(Pakistan People's Party)は、来週の選挙で勝ち、議会で大勢を占めれば、ムシャラフ大統領を弾劾したいと考えています。

 「選挙に大きな不正がなければ、我々が勝つ」と同党の中央委員会のメンバーは述べています。別のメンバーは、選挙に不正があれば路上抗議で大統領を辞めさせることができるので、むしろ歓迎だと述べています。

 共和党国際研究所(International Republican Institute)が1月下旬に3,845人の成人を対象に行った調査によれば、プット氏の政党に投票すると答えた者は半数にのぼり、前首相ナワズ・シャリフのパキスタン・イスラム連盟(Pakistan Muslim League: PML-N)へ投票すると答えた者は22%、ムシャラフ大統領のパキスタン・イスラム連盟(PML-Q)へは14%だけでした。

 なんと、現役大統領の政党が支持率で最下位です。これでは結果はすでに見えています。明らかにプット氏暗殺の影響が出たのです。下手をすると、パキスタン国内で大きな変動が起こる可能性もあります。パキスタンの不安要素はアルカイダだけでなく、一般国民をも含むことが分かります。パキスタン人民党が政権を担った場合、アメリカのアルカイダ対策も変更を強いられます。どのような変化が起きるのか、今から情報を集め、予測しておく必要があります。


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