パキスタン選挙はPPPの大勝

2008.2.19



 ワシントン・ポストmilitary.comの両方の記事を読むと、まだ結果は出ていないものの、ムシャラフ大統領のPML-Qは大敗する見込みです。

 military.comの記事では、非公式な予測として、下院選挙では、PML-Qは45議席を獲得し、PPPは100議席以上、PML-Nが90議席する見込みとしていますが、さらに新しい国内報道によれば、PPPは単独過半数には届かないものの大勝したということです。上院はPML-Qの優勢ままで、ムシャラフ大統領は結果を受け入れる見込みという観測が出ています。

 今後、野党がどのような行動に出るのか、それが対テロ戦争にどういう影響があるかに関心が集まります。特に、上院でもPML-Qが優勢を失うかどうかが気になります。また、各地で不正行為や殺傷沙汰が起きており、やはり普通の選挙ではなかったことも明らかになりました。不正行為の実態が明らかになるには、もう少し時間がかかるでしょう。

 しかし、今回の選挙を見ていて、発展途上国の選挙に関して、こうした関心が集まるのは、かつてなかったことであることに気がつきました。日本もかつてはかなり怪しい選挙を繰り返していました。韓国も同様です。しかし、国際化が進むに連れて、選挙に関する悪習は次第に排除されてきました。パキスタンも同じような道筋を辿っているのかも知れません。そうだとすれば、パキスタンも歩みは遅いものの進歩しているのかも知れません。


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