タリバン派がアジリスタンを占拠

2008.7.23



 アルカイダがアフガニスタンに主軸を移したことを表す事件が起こりました。ガズニ州(Ghazni)、アジリスタン(Ajiristan)がタリバンに攻撃され、彼らの手に落ちたとmilitary.comが報じました。

 地元の保安部隊はタリバンの攻撃を受けて潰走しました。現在、この地域を奪還する準備が進められています。

 この記事はとても短いのですが重要です。ガズニ州はかつて韓国のボランティア団体が誘拐され、1名が殺害された土地でもあります。比較的カブールに近い地域とはいえ、十分な兵力は配備されていないことが、今回の記事で分かります。タリバンの兵数がどの程度なのかが気になるところです。このタリバン派が、元々、アフガン国内にいた者たちなのか、パキスタンから来た者なのかが気になります。

 もう一つ、やはり短文ですが、極めて重要な記事が出ました。半数近いイギリス軍の隊員が、イラクとアフガニスタンの戦争でストレスを溜め込んでいると同紙が報じました。

 この調査は英国国防省によって、24,000人以上の隊員を対象に行われました。回答した陸軍の兵士と将校の47%は、しばしば辞表を出すことを考えると答えました。海軍もほぼ同数を示し、海兵隊は37%、空軍は44%でした。

 ここまで士気が落ちるのは珍しいことです。以前から、米軍も限界まで引き延ばされているといわれていましたが、今回、イギリス軍も同様だと分かったわけです。いずれ、米英では対テロ戦争を遂行できない事態がやって来ることを予測しておかなければなりません。その時、日本にどのような要求がなされるかも予測しておくべきです。イギリス軍の実状は、明日の自衛隊の姿かも知れません。

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