ワシントン・ポストによると、アメリカの情報機関は、7月7日にアフガニスタンのインド大使館で起きた自爆テロ事件にパキスタンの軍情報部の一部が輸送支援を行ったと結論しました。
CIA高官は、一部を通信傍受に基づく情報収集は、パキスタンの統合情報局(ISI)とタリバンがアフガンの米軍との戦いで共闘していることを明らかにしました。インド大使館自爆事件は、アフガンでタリバンの戦いを指導するパシュトゥン人闘士、ジャラルディン・ハッカニ(Jalaluddin Haqqani)に結びつけられました。さらに、カルザイ大統領暗殺未遂事件への関与も調査が続けられています。残念ながら、CIA高官は詳しい情報を語るのを避けました。一方、CIA高官は、このつながりがISI全体と言うよりは、個人によるものだという可能性を示しました。
類似する情報がmilitary.comにも掲載されています。パキスタン政府の報道官シェリー・レシュマン(Sherry Rehman)はISIの関わり合いを否定しましたが、個人的な関わりの可能性は示唆しました。
具体的な証拠は示されないものの、電話の盗聴などが主な情報源なら、それを示せないのは当然のことです。具体的な通話記録を示せば、誰が盗聴されているのかが明らかになってしまいます。一方で、こうした理由を利用して、虚偽の証拠を流布することもできることも考えなければなりません。しかし、タリバンとISIの関係は以前からあったことを考えると、否定する方が難しいといえます。
こうした問題で、パキスタン政府が一様に否定するというのは、まるで示し合わせたように見えます。見解がここまで横並びに並ぶことは普通はありません。それだけに疑わしさが臭います。タリバンとつながりがある者をISIから探し出すことは、それほど難しくはないはずです。パキスタン政府はそれをアメリカに約束していますが、どこまでやる気があるのかは疑問です。