military.comによれば、グルジア軍を訓練した米軍教官は、グルジア兵は戦闘精神は持っているが、戦う準備はできていないと述べました。
教官たちは戦闘には出ず、トビリシのシェラトンホテルに待機しています。そのホテルで、6人の訓練教官が5年間のアメリカの軍事支援について語りました。
- グルジア兵は上官の命令がないと動こうとしないという赤軍の悪癖を継承しており、自分で判断するよう教育される必要があります。
- 山岳地帯出身の兵は、給与小切手に「X」と署名します。これは字が書けない兵士の書名方法です。つまり、識字率が低く、教育に手間がかかるということです。
- グルジア軍は2,000人の旅団5個を持っていますが、NATO水準に訓練されているのは、イラクに派遣された第1旅団だけです。グルジアでは18歳になった男性は18日間の訓練を受け、40歳まで毎年8日間の訓練を受けます。公式には、グルジア軍には37,000人の正規兵と100,000人の予備役がいることになっています。
- 教官たちはグルジア兵にM4小銃の使い方を教えていましたが、戦闘が始まると、使い慣れたAK-47小銃に戻ってしまいました。この銃は単発では撃てないので、兵士は弾薬を浪費してしまいます。
- 戦闘が始まるとすぐに通信網は崩壊し、兵士は自分の携帯電話を使って連絡を取り合いました。そのため、ロシアに通信が筒抜けになったのです。
これらの主張をどう見るかですが、(3)と(5)は気になりますが、他はどの軍隊にもある問題ではないかと思いました。障害にはならないとは言えませんが、決定的な要因とは言えないと考えます。軍隊は大抵がどこかに問題を抱えているものです。問題であっても、実戦には特に影響がないという事柄も少なくありません。兵隊が上官の命令がないと動かないとしても、彼らが戦ったのは、そういう悪癖を持つロシア軍です。識字率の低さは問題ですが、ろくに字が書けない自衛隊員の話は昔はよく耳にしました。小銃の話も同様で、敵も同じ銃を使っているのでしょうから、著しい格差とはなりません。
記事によれば、米軍教官の役目は、グルジア兵をイラクで活動できるようにすることでした。教官はグルジアに100人を少し下回る数がいます。また、下士官はドイツの山岳部隊による訓練を受け、海軍はフランスの教官が、特殊作戦と市街戦はイスラエルが教えています。
前線から戻ったあるグルジア軍士官は、兵士のほとんどは一対一の戦いではなく、空襲で死んだと述べました。グルジアの独立系軍事専門家は、米軍の訓練が決定的な要因ではないと述べました。彼はグルジア政府があまりにも早く停戦したため、多くの兵士は戦う機会を得る前に士気喪失したと主張しました。
軍事専門家の話は、ちょっと眉唾です。「戦闘では勝ったが、政治で負けた」という言い訳は、戦争でよく聞く話です。戦う機会が得られれば、グルジア軍が反撃できたという確証がありません。戦闘が続けば、逆に首都が陥落していたとも言えます。
ひとまず、空軍の支援の有無が決定的な要因だったと考えるべきだと思います。これも戦地の様子がよく分からないので、推測に過ぎません。なにより、グルジアには分離主義者が大勢いて、彼らがグルジア軍の情報を流し、ロシア軍がそれを利用できたことが大きかったと言えます。