military.comによると、アメリカでゲリラ戦の訓練を受けたパキスタン兵をアフガニスタン国境沿いのトライバルエリアに派遣することが決まりました。
これまで、パキスタン軍は対ゲリラ戦の訓練を受けていない正規兵をトライバルエリアに派遣しているという批判が、アメリカ側からなされていました。そこで、米陸軍の特殊部隊やグリーンベレーに似たエリート部隊を養成することになったのです。記事にはパキスタンのコマンド師団（The Pakistani commando division）と書かれていますが、本当に師団規模なのかは疑問です。まだ合意の段階で、細かいことは発表されていません。部隊の正確な規模、訓練がいつ開始され、いつ派遣されるのかも、記事には書かれていないのです。
この決定が対テロ戦にどういう影響を及ぼすのかは、慎重に考えたいと思います。これで戦闘力が著しく増加するとは考えにくいものがあります。軍事マニアには受け入れがたいことでしょうが、銃撃戦では歩兵も特殊部隊も条件はさほど変わりません。特殊部隊はその名の通り、「特殊」技能を持つ部隊と考えた方が正確です。現に、アフガンの荒野が戦場だった場合、特殊部隊がゲリラ部隊に苦戦した事例がいくつか見られます。ランボーみたいなスーパーマンは現実にはいません。今後、訓練の内容が報じられるようになるかも知れません。たとえば、空爆の誘導能力をつけるための訓練が行われるのではないかと想像します。
