イスラエルがイランを攻撃する準備を整えつつある様子をmilitary.comが報じました。
イスラエルは来年末から2010年までに、イランが核爆弾を製造できる分量の濃縮ウランを手に入れると考えています。そこで年末までに、イランまで飛べるF-15Iを90機購入し、来年末までに、さらに11機を購入する予定です。核ミサイルを運搬でき、すでに3隻所有しているドルフィン潜水艦2隻をドイツから購入しました。先だっては、イランを空爆する演習も行いました
イスラエルが本当にイランを攻撃するかどうかは議論の的です。記事は、アメリカが賛成しなければイランを攻撃することはないという見通しを示しています。イランはロシアから購入したTor-M1地対空ミサイル29基を持っています。ロシアは今のところ、Tor-M1よりも強力なS-300をイランに販売していません。イランは石油の輸出停止とホルムズ海峡の封鎖、イランのシーア派組織によるテロ攻撃などにより、アメリカに対して対抗できます。イスラエルが核施設を爆撃する能力は、アメリカほどではありません。米軍は巡航ミサイル、一度の爆撃で500ポンド爆弾85発を投下できるB-2爆撃機を持っています。イスラエル軍は、攻撃はまだテーブルの上にあると述べています。
イスラエルはイラン国内に情報網を持っていると、記事は書いています。しかし、イスラエルもイランのウラン濃縮については限定的な情報しか持っていないはずです。部外者である我々は、推定値から攻撃の可能性を推定するしかありません。もし、十分な情報が手に入れば、イスラエルは攻撃を決断するかも知れません。もちろん、しないという決断もあり得ます。週刊誌やインターネットの掲示板には分かったような意見が沢山見られますが、これらは当てずっぽうであり、当たるも八卦あたらぬも八卦といったところです。
一方で、イスラエル軍は準備だけはしておこうとします。具体的な作戦を立て、演習を繰り返して、命令があれば短時間で実行できるようにしておくわけです。作戦は机に仕舞い込まれたままになる場合もあるし、実行に移される場合もあります。その結果の違いの大きさは言うまでもありません。
本日は時間がないので、これまでにします。この問題は、もっと別の情報も合わせて考えてみたいと思います。