military.comによると、ラマダン(イスラム教で断食を行う月のこと)が始まって以来、イラクのモスルで武装勢力の攻撃が激化しています。
地元民が姿を消したのが攻撃の前兆でした。武装勢力から攻勢が始まると聞かされた住民は、危険を避けるために家から逃げ出したのです。9月1日にラマダンが始まってから、モスルの西地域をパトロールするある中隊は、ラマダンの前は週に15回の攻撃を受けていましたが、ラマダン開始後最初の6日間で、42回の攻撃を受けました。武装勢力は、これまで使っていたあらゆる方法を用いて、米軍を攻撃しています。戦闘は相手が誰かも分からないとか、11歳の少年が攻撃してくるとなど、かなり混乱しているようです。記事には、その具体例が書かれていますが、ここでは省略します。スンニ派の武装勢力はバグダッドや他の都市から潰走し、モスルに集結しています。その彼らが攻勢に出ているのです。
記事は現在進行中の戦闘のレポートで、モスルの戦闘の全体像は分かりません。最終的な結果を見ないと分かりませんが、イラクのアルカイダの活動は最終段階なのかも知れません。
別の記事は、アルカイダは多くのイスラム教徒と見解が合致せず、壊滅しつつあるという米国務省専門家の見解を伝えています。ヒズボラやハマスはテロ活動だけでなく、大衆の福祉までを活動に入れています。今のところアルカイダはテロ活動だけで、多くのイスラム教徒を殺したために支持を失いました。多くのテロ組織が次第に政治団体へと姿を変えるように、アルカイダも変わる可能性があります。そうなった場合、アメリカにとってはやっかいなことになります。こうしたことを記事は簡単に解説しています。メディアは対テロ戦の戦闘にばかり関心を向けますが、本当に注意すべきは、こうした問題です。