military.comによれば、2006年に台湾に過って核弾頭のヒューズが輸出された事件で、8人の将官が処罰を受けました。
処罰を受けたのは、空軍の将官6人と陸軍の将官2人で、軍歴を終わらせるか、昇進の見込みがなくなることもある懲戒処分となりました。将官は名前が公表される見込みですが、より下位の将校は伏せられたままになる見込みです。少なくとも空軍将官1名が懲戒処分を受け、他の将官はより軽い訓戒や警告となりました。ヴァージニア州にある国防補給庁(the Defense Logistics Agency)の陸軍准将2人もより低い処分を受けました。他に空軍将校9人も処分を受けましたが、詳細は不明です。
この件で、空軍参謀総長マイケル・モーズレイ大将と空軍長官マイケル・ウェインが辞任したのが6月初旬でした。高官の処分ともなると、これほど時間がかかるのです。この処分を持って、この件は終了となるはずです。これを機会に退役する将官がいるかも知れません。それは、この事件を悔いてというよりは、「あの事件で処罰された奴」と思われながら仕事をするよりは、軍事産業にでも天下って、新しい人生を送った方が気分がよいからです。苦痛に耐えてでも国家に奉仕するという人がいるのなら、それは立派なことと言えるかもしれません。しかし、若い頃から合理主義ばかりが幅をきかせる組織で生きていると、計算ばかりが先に立つようになっているかも知れません。1980年代に、米ソの両方で、核爆弾を発射しかける事故が立て続けに起こりました。また、その手の事故が起きる時期に来ているというわけでないことを祈りたいと思います。核事故20年周期説なんて、縁起でもありません。