military.comによれば、オバマ大統領はアフガニスタンの増派について、4つのシナリオを検討していることが分かりました。
ロバート・ギブス報道官(Robert Gibbs)によれば、オバマ大統領は水曜日に国家安全保障チームと、4つのシナリオについて討議する予定ですが、その内容は不明です。軍当局者は増派兵数はおそらく4万人にならないと考えています。大統領はまだ決定を下しておらず、決定はアジア歴訪を終えた今月末頃にずれ込むとみられます。増派は来年1月にはじまり、十カ所の主要な市や町を守ることへシフトすると予測されています。匿名の当局者は、これを「マクリスタル・ライト(McChrystal Light)」と呼んでいます。また、春か夏に小規模な増派があるかも知れないとも述べました。
この増派については、議会筋から批判がなされる可能性があります。つまり、イラク侵攻が兵数不足から失敗したのだから、アフガンには十分な兵数を派兵し、戦略の過ちを正すべきだと考える議員が不満を感じる可能性があるのです。しかし、マクリスタル大将が要請した4万人は、十分な兵数にはまったく足りません。以前に書いたように、完全な派兵を考えるなら50万以上の兵数が必要なのです。オバマ大統領が2万人しか認めなかったとしても、4万人を派兵した場合と結果はそれほど変わりません。「春か夏に小規模な増派」については、軍が政権に対してかけている圧力を想像します。今回は認められなくても、あとで追加の派兵を行って要請通りの兵数を確保しようという発想です。しかし、現状はこうした駆け引きをする余裕すら失わせていると、私は考えます。