アンソニー・キュコロ少将(Maj. Gen. Anthony Cucolo)が設定した新方針の続報をmilitary.comが報じました。新方針の設定から6週間で、3人の男性兵士を含む7人の米兵が処罰されました。
キュコロ少将が指揮する兵士は約22,000人で、その1,700人が女性です。新方針の制定以降に、4人の兵士が妊娠していたことが判明しました。処罰は理論的には軍事裁判と懲役により罰することができますが、より低いレベルで取り扱われているということです。
新方針のあとで妊娠が判明したということは、新方針を発する前に妊娠しており、新方針後の妊娠検査で妊娠が判明した事例は含まないとするのが法律常識です。この場合、新方針の発布以前にも妊婦がいた可能性を考えなければなりません。妊娠判定検査薬で妊娠が判定できるようになるのには、最低でも受精から2週間以上かかりますから、4週間で4人が妊娠したと見るべきかも知れません。1週間に女性兵士の1人が妊娠したとすれば、1,700人の女性兵士で考えると、軍が憂慮すべき事態なのは確かです。
軍事裁判というと判事や陪審員がいる形を連想しますが、これは判事1人と陪審員が5人以上の高等軍事裁判で、映画などでよく見られる裁判の形です。次が判事1人と陪審員が3人以上の特別軍事裁判。最も簡単なのは、判事が1人いるだけの軍事裁判です。妊娠禁止違反は後者のふたつのいずれかで扱われることになるでしょう。このどちらなのかは判然としませんが、判事1人の軍事裁判ではないかと想像します。しかし、事実認定が複雑なものは特別軍事裁判に回されてもおかしくありません。