military.comによると、アフガニスタンで補給物資の欠乏が起こっています。補給の問題はないとしていた軍の見解と実状は異なっているようです。しかし、その内容はタリバンが聞いたら笑いそうなほどに贅沢だと、私には思えます。
キャンプ・フェニックス(Camp Phoenix)の売店の棚は空です。アイリッシュ・スプリング・ボディシャンプーも、コーンチップスのドリトスも、ディップスのトスティトス・スクープも、バイエル薬品のアスピリンもありません。陸空軍生活品販売業務(Army & Air Force Exchange Service)のランディ・バーンズは「同じ問題がアフガン全土で起きている」と言います。先週、ある兵士はカミソリ刃のパック1個をチップスの1袋と交換しました。どちらも手に入らなくなっているのです。ほとんどのチップス、美容用品、アダプタ用プラグ、ダイヤル錠は在庫がない状態です。
と、ここまで読んでも、「なくても戦争はできる物ばかりでは?」と思えるような商品ばかりが並んでいます。以前に紹介したように、戦地の兵士は体重の増加に悩んでいます。バイキング形式で好きなだけ食べられる食事が兵士を太らせているのです(記事はこちら)。その上、スナック菓子を食べ、頭が痛いと思うとアスピリンを飲み、香りのよいボディシャンプーでタリバンに居場所を知らせているというわけです。
これらはいずれも兵士の私生活用の品物で、戦闘に不可欠な兵器、弾薬、食糧がどうなっているのかが気になるところです。75%の物資輸送に使われているパキスタンからのルートは武装勢力の攻撃にさらされたままで、警備も十分ではなく、ロシアからのルートは長期的な解決にはならないと記事は書いています。
ちょっと時間がないので、これまでにしますが、この記事は軍事物資の補給ルートも危うくなっている可能性を示唆しています。今後、この種の情報が出てこないかを、注意して見ていく必要があります。増派で派遣された兵士の数が増えた時に、現在の補給問題が顕在化する危険はないのかが重要なポイントとなります。軍はこうした問題を公表するのを嫌がるので、問題が見つかった時には事態がかなり進んでいる場合があります。