今日になって、東亜日報と聯合ニュースから、テポドン2号が運び込まれたのは東倉洞(トンチャンドン)ではなく、舞水端里(ムスダンリ)の方だという報道が流れました。
その後、ニュースをチェックしてみましたが、正直なところ、あまりにも滅茶苦茶で驚いています。最初の報道は、このような曖昧な情報に基づいていたのでしょうか。これでは、判断のしようもありません。以下はロイターの記事です。
韓国の聯合ニュースは、政府筋の話として、物体は、日本海側にある舞水端里(ムスダンリ)の発射実験施設か、黄海側の新施設、もしくは未確認の別の場所に向かっている可能性があると伝えた。
これには笑ってしまいました。これでは、なんだかさっぱり分かりません。舞水端里は東海岸側、東倉洞は西海岸であり、列車が向かっているのなら正反対の方向に向けて走っているはずです。こういう場合、どちらに向かっているかを間違えるはずがありません。さらに、「未確認の別の場所」となると、もはや理解の範囲を超えており、情報の根拠を疑いたくなります。最初の報道は、すでにミサイルの部品が施設に到着したということでした。いまは、進行中だとでも言うのでしょうか? あるいは、北朝鮮がテポドンを乗せた列車をあちこちに走らせて、情報機関を混乱させているとでも言うのでしょうか? 冗談みたいな話です。
このように錯綜する情報を見た上で言うと、テポドン2号が打ち上げられるのは舞水端里の方が可能性が高そうです。しかし、報道の根拠となっている情報を直接見られない以上、この推論は隔靴掻痒でしかありません。次の情報が出てくるのを待って判断するしかなさそうです。
なお、イランが高度250〜400kmの軌道を回る国産初の人工衛星を打ち上げたことをmilitary.comが報じています。北朝鮮とイランはロケット開発で手を結んでおり、両者の動きを関連づけて観察する必要があります。まだ、イランの衛星技術は初歩的なものですが、いずれ高度なレベルに達する可能性もあります。片方が達したレベルに、網片方が容易に達する恐れもあります。