military.comによると、陸軍が空軍と海軍の専門家に頼らなくてもよいように、自前の電子戦チームを作ろうとしています。
その最初の目標は2013年までに1,600人以上の下士卒、将校を訓練し、翌年には倍増することです。ペーター・W・キアレッリ大将(Gen. Peter W. Chiarelli)は、陸軍が電子戦を軽視したことが、兵士の命を危険にさらしてきたと言います。2004〜2005年、イラクで米軍がIEDの被害を受け始めた時、陸軍は電子戦の能力を持っていませんでした。陸軍は海軍と空軍に援助を求め、海軍がすぐに数百人をイラクに派遣しました。彼らは大隊レベルに配属され、多くの命を救った、と大将は言います(彼は当時のイラク駐留米軍の最高指揮官でした)。それから3年間、空軍の兵士が同じように電子戦を受け持ちました。最近発表された新しい電子戦のフィールドマニュアル「FM 3-36, Electronic Warfare in Operations」は、電子戦のやり方を示しています(pdfファイルはこちら)。
新しい電子戦のフィールドマニュアルと聞いた時、それは正規軍との戦いのためのマニュアルかと思いました。ところが、すでに多くの被害が出ているIEDへの対処が中心だと言います。随分と対策が遅いように感じられました。IED対策は行き詰まり、民間企業に対策が任されたはずですが、その後どうなっているかは不明です。しかし、対策が整ったとは思えません。先月(2月)のイラクの米軍戦死者は16人で、その内40%近くの6人がIEDで亡くなっています。これは、簡単な無線機や携帯電話を使った爆弾が意外に効果があることを示しているのだと言えます。今回のチーム養成で問題が解決するとは思えないのです。
ところで、ブッシュ大統領(当時)に靴を投げつけたイラク人記者、ムンタドル・アル・ゼイディ記者に禁固3年の判決が下りました。しかし、1年くらい収監した後、適当な時期に恩赦になるような気がします。